【FX用語】ナンピンの意味は?どんな時に使う?

averaging

ナンピンとは、売買テクニックの名前です。

人によっては投資人生の中で一回も使わない方法かもしれませんが、覚えておいても損はないでしょう。

ただし、ちょっとリスクの高いテクニックなので、トレードに慣れないうちは使わない方がいいかもしれません。

ナンピンとは?

ナンピンとは、含み損を抱えてしまった時に、あえて同じ方向にポジションを増やすテクニックのことです。

たとえば、4,000ドルを100円で買った後に、相場が90円50銭まで下がってしまったとします。普通なら、こういった状況に陥った時にはいち早く損切りを行うのがセオリーですが、ナンピンでは、相場が反転しそうなタイミングを狙ってドルの買い足しを行います。つまり、含み損の上に含み損を背負うという形をとるということです。

「含み損の上に含み損を重ねる?」と思うとただの自殺行為のようにも思えるかもしれませんが、もちろんこのようなことをするのにはワケがあります。

4,000ドルを100円で買ったのに99円50銭まで下がってしまったら、収支をゼロにするには相場が50銭分上がらなければいけません。しかし、ここで最初のポジションの半分の2,000ドルを買い増せば、平均購入単価は99円と83銭に下がります。最初に買ったのと同額の4,000ドルを買い増せば、平均購入単価は99円75銭まで下がります。つまり、相場が25銭分上がれば、収支をゼロにすることができるというわけです。

ナンピンとは、このように収支がトントンになる損益分岐のラインを下げるテクニックなのです。

「お前はもう、負けている……」

以上のように、収支を早くプラマイゼロにできるという意味で有効なナンピン。でも使い方を誤ると大変なことになるので注意が必要です。

なぜならナンピンは、含み損というリスクを抱えた上でスタートするものだからです。ナンピンをしようか考えているということは、すでに一度読み負けているのだということを忘れてはいけません。ナンピンの読みが当たれば含み損を打ち消すことができますが、もう一度読みをはずせば含み損が倍増してしまう恐れもあります。

そうなってしまっては、メンタルを正常に保つことも難しくなるでしょう。

ナンピンを行う際は、慎重に。よほど自信があるのでない限り、意を決して一度損切りをしたほうが良い結果を迎えられるかもしれません……。

初心者はナンピンするべきではない?

ナンピンを漢字で書くと「難平」。これは、「難しい局面を平らにする」というのが語源になっているそうです。

「難しい局面を〜」と言っているくらいなのだから、やっぱりナンピンは難易度の高いテクニック。それなりに資金力も必要になるので、初心者のうちは迂闊に手を出さない方がいいでしょう。

ナンピンをするベストタイミングは?

より安全性を高めたいのであれば、「頭と尻尾はくれてやれ」の要領で、きちんと相場が反転したのを確認してから注文を入れるといいでしょう。これを「落ちている途中のナイフは危険だから落ちてから拾う」と表現する人もいます。

下手なナンピン素寒貧

相場の格言にはいろいろなものがありますが、その1つに「下手なナンピン素寒貧(すかんぴん)」というものがあります。

素寒貧とは、あまり聞きなれない言葉ですが、貧乏で何もないこと、まったくお金がないことを指します。つまり下手なナンピン素寒貧とは、「下手くそなナンピンをしてると一文無しになるぞ」ということを意味しています。

「つまらないダジャレだな」と笑うのもいいですが、本当にナンピンを何度も失敗するとすごい勢いで資金が減っていくので、実行するときは細心の注意を払うようにしましょう。

余談

大辞林などのアナログ辞書で「なんぴん」を引くと、以下のように書いてあります。

なんぴん【難平】

①取引で,思惑に反した相場の変動によって損が生じた場合,買い増しまたは売り増しして損失を平均化し,回復しようとすること。

②〔①を資金の裏付けや見通しなく行なって大損をすることから〕 身の程知らず。愚か者。

出典:大辞林 第三版

なんと。

ひどい言われようですね。

皆さんも、もしナンピンをする時があれば、「身の程知らず。愚か者。」にならないように気をつけましょう。