【FX用語】バックテストとは?言葉の意味とその重要性について

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バックテストとは、自分が使っている売買ルールが有効であるかを確認するために、ツールを使って過去の相場でシミュレートすることです。

主にシステムトレードの分野で使われることの多い言葉ですが、裁量トレードの分野でも、売買ルールの有効性を確認するためにバックテストが行われることがあります。

バックテストと一般的な「検証」

一般的に検証というと、自分が使っている売買ルールを現行チャートもしくは過去チャートに照らし合わせ、「実際にその売買ルールで取引してみたらどうなるか」ということを手動で確認することを言います。

手動の検証は、ツールなどが必要ない分誰でも簡単に行うことができますが、やはり手動であるために完全ではありません。手動の検証には以下のような弱点があります。

  1. 検証の精度にブレが出やすい(感情や疲労が精度を下げる)
  2. 長期間の検証には向いていない(不可能ではないが膨大な手間と時間がかかる)

裁量トレードがメインの方であれば、手動で検証を行った方が相場感も養われやすく、メリットがあるでしょう。しかし、純粋に売買ルールの有効性が知りたい方にとっては、上にあげた2つの弱点は大きなデメリットになります。

その点、バックテストは一度ツールを設定してしまえば残りの行程は自動的に行われてしまうので、感情や疲労といった精度を下げる要因を一切排除してしまいます。また、機械を使って処理を行なわれるので長い期間の検証でも短時間で終わります。ここが手動の検証との大きな差です。

ある売買ルールを手動で1ヶ月分検証し「これは勝てるノウハウだ!」と喜んだ後に、バックテストで数年分検証してみるとトータルではマイナスになっていた、ということはよくあります。

現在使っている売買ルールが短期間”たまたま”勝てていただけなのか、長期間使ってもきちんと勝てるのかを検証できるという意味でも、バックテストを行うことには大きな意義があるのです。

バックテストは「最低限必要なもの」であり「保障」ではない

バックテストは売買ルールの有効性を検証するためには欠かせないものです。しかし、バックテスト(過去の相場)で高いパフォーマンスを出せたからといって、未来の相場での勝利が約束されるわけではありません。なぜなら、相場はずっと同じ動きを繰り返しているわけではないからです。

過去の相場で得られたデータはあくまで過去のもの。もちろん、為替相場の形成される仕組み自体は変わらないので、過去の相場で得られたデータも未来の相場である程度は役立ちますが、あくまで「ある程度」です。それが売買ルールの有効性を保証してくれるわけではないのです。

「じゃあバックテストなんかしなくてもよくね?」と思う方もいるかもしれませんが、バックテストですら高いパフォーマンスを出せなかった売買ルールが未来の相場で高いパフォーマンスを出せるわけがないので、保障にならないからといってバックテストを省いていい理由にはなりません。

また、バックテストを行えば、その売買ルールの最大ドローダウン(一番酷いときにどれだけ資産を減らすか)や期待値(投じる額に対しどれだけの利益が見込めるかの確率)などが分かり、未来の損益を予想しやすくなります。

特に最大ドローダウンの把握は重要ですね。最大ドローダウンがわからなければ、その売買ルールが一時的にどれだけ資金を減らしてしまうかがわからないので、本当は勝てる売買ルールでも一時的な連敗を見て「勝てないノウハウだ」と判断し、利用をやめてしまう可能性が高くなります。

売買ルールの性能を確かめるという意味でも、そのルールの利用を辞める引き際を見極めるという意味でも、最大ドローダウンの把握は必要不可欠なものになります。

ドローダウン(Drowdown)はDDと表記される場合もあります。

バックテストの結果を出さない販売業者にはご注意を

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ここまでの項を読んでいただけたなら、バックテストが売買ルールの有効性を確認する上でいかに重要かがわかったかと思います。

しかし、ネット上でノウハウやシステムを販売している業者のブログやサイトを見ていると、たまに「バックテストなんて必要ない」という主張をしている方を見かけることがあります。

主張は人それぞれ違うものであっていいとは思うのですが、販売業者がこのような主張をしているのを見ると、いささかの矛盾を感じずにはいられません。

というのも、バックテストの結果の開示は消費者の購買意欲を高める絶好のチャンスの1つだからです。バックテストの結果が事細かく開示されていれば信用性も高まりますし、その内容がよければ商品の魅力は高まります。私は業者ではないので素人考えですが、普通に考えて、バックテストの結果を開示することには大きな商業的メリットがあるはずなのです。

そういった理由があるにもかかわらず販売業者がバックテストの結果を開示しないのは、業者側に何か問題があるからではないかと考えるのが普通です。その問題として、例えば、

  1. バックテストを行う環境が整えられないほど経済的に乏しい
  2. バックテストを行う環境を整えられる人材を確保できていない
  3. バックテストの結果が公開できないような商品を提供している
  4. そもそもバックテストという概念を知らない

などが考えられるでしょう。

このような問題を抱えた業者から自動売買システムを買えば、損することになるのは簡単に想像できますね。

また、バックテストの結果が開示されていたとしても、テスト期間が短期である場合はカーブフィッティングが起きてしまっている可能性が高いため注意が必要です。

自動売買システムの購入を検討している方は、必ずバックテストの結果に目を通しましょう。長期間(10年以上)の運用に耐えているか、最大ドローダウンが大きすぎないかに注目し、システムが優良であることを確認してから購入するようにしましょう。